9月1日の防災の日を前に
9月1日は防災の日で全国各地で防災訓練が行われるでしょう。
そして今年は初めて東海・東南海・南海連動型巨大地震を想定した防災訓練が行われるらしい。
ちなみに東海・東南海・南海連動型巨大地震とは、駿河湾から四国沖を震源とする3つの地震発生帯で起きる海溝型地震が、ほぼ同時期に発生することであり、近未来(20-30年内?)に発生する可能性が高い地震である。
今更か…と行政の対応の遅さを改めて痛感するが、やらないよりマシだと思い、報道に注目しようと思う。
ただ問題は連動型と言ってどのような訓練をするのだろうか?
激しい揺れにより、
ビル・家屋の倒壊・火災、
高架道路・線路の落橋、
原発の放射能漏れ、
10メートルを越える津波
……
挙げれば切りがないが、こんなものは単体の地震でも発生する。
連動型巨大地震の意味で誤解してほしくない点がある。
連動型巨大地震は3つの地震(東海地震、東南海地震、南海地震)が必ずしも同時に発生する必要がないと言うこと。
つまり、例えば東南海地震が発生した4時間後に南海地震が発生しても、それは連動型地震として扱われると言うことである。
連動型として扱われないためには少なくとも互いが5年以上離れていないといけない感じだ。
この時間差連動型地震が最も甚大な被害を被るのである。
どういう事かと言うと
例えば、東南海地震で被害を受け、復旧作業をしようとしている矢先に、南海地震が発生するということである。
この例は復旧作業をしようとしていると想定したので、地震発生に3日以上のタイムラグがあることを意味するが、4時間後だった場合どうだろうか?
逃げ惑う最中に、巨大地震がまた来るのである。
地獄絵図になるのは必至だ。
実際、過去にもこの時間差連動型地震は起きている。
直近では昭和19年(1944年)に東南海地震が発生し、その2年後に南海地震が発生して甚大な被害を被った。
ただこの東南海地震は戦中だったため国家機密となり正確な被害は分からない。
別の時代では東南海地震が発生した48時間後に南海地震が発生した例もある。
今回の連動型巨大地震対策としての防災訓練が、この時間差タイプを想定した訓練であることを祈りたい。